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定期通院(小2の冬)

トムを連れ、家族でメンタルクリニックを受診してきました。やっぱり、この主治医の先生はいいなあ。聞けば、構造化やTEEACHという部分抜きに、佐々木正美先生の姿勢に共感なさっておられるとのこと。相性ってありますよね。本日も充実した時間でした(前回は5ヶ月前)。

この5ヶ月間のこと、最近引っかかっている点などをざくっと聞いた先生、

「長期ビジョンと短期ビジョンに仕分けして考えてみるといいですね」

ああ、その視点、忘れてたかも。


〈今はまだ人の指示に従うことを重点指導する時期ではない〉

いずれ社会にでたら、人は「他人の指示に従う」必要に迫られます。そのためには、自分の気持ちの切り替えや心のコントロール方法を学ぶことが必須で(情動のコントロール)、この情動のコントロールの技術の獲得は躾として子育てのなかで常に意識していくべき課題です。ただ、「いつ」「どのように」それを教えていくかについては諸説入り乱れ、親の迷いはつきません。

いわく、まだ小さいんだからそんな厳しく接しなくても。いや、早めに教えないとわがままで手のつけられない子になってしまう。甘えたり無償の愛を経験していない子は、人との距離感をつかみにくくなる。こだわりが強くなりがちな傾向がある子だからこそ早めに手をうつべき…。

どれも、もっともな気はします。

しかし育ちのサイクルから見ると、自分が発信したことに応じてもらう経験を積む→指示に従うことを学ぶ→努力には報酬があることを学ぶ、という流れがあって、それに従えば、「今はまだ人の指示に従うことを重点指導する時期ではない」と先生。

さらには、ダメージの修復が難しい子たちなので、情緒的な安定第一で育てていくのが、遠回りなようでも間違いがない、と。

わたしたち親もそう思っていたし、アトリエの先生からも再三似たアドバイスを受けていたのですが、私はまだ若干混乱していて。でも今日で肩の荷が下りました。ただこれは、トムの柔軟さゆえもあるのかな、とも。早め早めに手を打たないとこだわりが強くなるという、(自閉症の)一般論を前提に物事を考えなくてもいい部分があるのかも知れません。



〈短期的な目標は、コミュニケーション手段の獲得と数の処理〉

この先5年くらいは、伝える/応じるというスキルを磨くのに専念していい時期なので、この時期に伝達手段のバリエーションをたくさん獲得しておくといい、とのことでした。

「ツール(文字やコンピュータ機器)が使える子なので、設定次第では、まじめに取り組み、伸びていくことができるでしょう。この先の成長は、いかに個別化して準備するか次第です」「凸凹のある子なので、ちまたのセオリーは参考程度にして、あった方が便利なスキル/獲得しやすそうなスキルから身につけていけばいいのではないでしょうか」と、先生。

「コミュニケーションと数」といえば、ちょうどいま、虹色教室の奈緒美先生がトムに重点指導してくださっている部分です。ぴったり重なったのは、なんともいえず嬉しかったです。



〈ケース会議を定期的にひらき、長期的なライフプランのもと、短いスパンで課題を更新していく〉

学校現場では担当者の入れ替わりが激しく、またトム自身も思春期に向かっていくなかで課題がめまぐるしく変化する時期に入ってきたので、1年単位で特別支援計画を策定していては追いつかない可能性が高い、というご指摘もありました。また、地域資源を積極的に活用し、地域の中で生活していくストーリーの選択肢をたくさん持ちましょう、とも。

幸い、トムは地域の資源を十分に活用しています。そこで、来年度に向けて、学校内外の関係者を集めたケース会議を定期的にひらくことを提案されました。

学校での指導計画をより強いものにするために、学校の外で将来にわたって関わる可能性のある事業者たちからも現状を持ち寄ってもらって整理し、多角的にトムの将来を考えていく。そして、次の目標をみんなで決める。できれば、特別支援コーディネータの先生(直接の担任の先生ではなく)にとりまとめを依頼し、いまトムに関わっている様々な人たちと課題と目標を共有する。

主治医の先生も意見書を提出してくださるそうです。ハードルは高そうですが、楽しそう!そして何よりも、実現するならとても贅沢。まさに求めていた体制。トムの周囲の専門家たちがサテライトとしてネットワークを組むイメージです。

新年度にトムの環境が変わる前に実現できるよう、努力してみたいと思います。

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コメント

同感です!!!
何だか読んでいてワクワク嬉しくなりました。
いい先生方に恵まれた環境、長期ビジョン、短期ビジョンともに一緒に考え進めていける人的環境にあること、心強いですねshine
ウチの地域は学校現場での支援は期待できず、発信はしてきましたが、まだまだ親が地域資源を探しまわり自分のこどもの支援環境を作っていかざるおえません┐(´д`)┌。

それでもウチは人的環境に恵まれて、学校外でいろいろな体験を積みコミュニケーション手段の獲得に繋がりました。
最近やっと小学校が理解を示して一緒に支援について考えていこうとなりましたが、ウチの子たちすでに中高生ですわ・・・( ´艸`)

トム君がぐんぐん伸びてゆく環境、体制作り大変だと思いますが楽しむ姿勢のトムママ頼もしやーヽ(´▽`)/
遠くからですが応援しまーす♪
こちらの方でスキルUPに繋がるような何か面白い企画あったらご紹介しますね

投稿: KOBA | 2011年1月 9日 (日) 10:01

■KOBAさん

あけましておめでとう!今年もよろしくね。

こばちゃんのお子さんたちの小学生時代の頃の様子をじっくり伺いたくなりました。学校の外の資源は内容もそれぞれで、単純に組み合わせればいいという状況でもないのですが、混乱しそうになるたびに、「そこに一貫性はありますか」という佐々木正美先生の厳しくもストレートなアドバイスを思い出します。

また別の方の、「目的さえ合致していれば、少々のアプローチの違いは問題ではない」という言葉も、真理だなあと思います。

企画のご案内、お待ちしています!楽しみ〜!!
(あ、2/23だったかな、大和で大掛かりなムーブメントの講習会があるそうです。詳細がよくわかってないんですが、わかり次第お知らせしましょうか?)

投稿: yoshiko | 2011年1月10日 (月) 09:46

大がかりなムーブメント講習?!
詳細わかったら是非教えてくださいflair
とっても興味ありです♪

明日から3学期、少し落ち着いた頃またランチでもしましょう!
連絡しますね♪

投稿: KOBA | 2011年1月10日 (月) 16:46

■KOBAさん

これです。
http://www.yokohamaymca.org/program/20110123ic.html

その週末はジェリーの誕生日で祖父母が上京してくるので、わたしは行けない可能性が高いのですが(2日連続の外出はトムには無理だと思うので)、ムーブメントの指導者たちが何人も集まるようですよ。

投稿: yoshiko | 2011年1月11日 (火) 12:51

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