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Voice4uとdrop talk

もうずいぶん前から、トムの遊び道具にiPadやiPod touchが加わっています。

日々使いこなし、遊び道具として親しんでいるトムですが、これだけ機械に親近感を持てたのであれば、そろそろ本来の親の目的(言葉を育てたり、勉強をしたりする)を少しずつ挟んでいっても大丈夫かなと、最近思うようになりました。

iPadに様々な可能性がある分、トムにとって勉強のためのやっかいな道具としてだけ存在しないよう、ここまで結構気を使って機械とつきあってきました。ゲームアプリひとつとっても、トムの今の課題とトムが好きそうな種類のゲームの組み合わせを慎重に見極めながら、ひとつひとつ導入。おかげで、空間認知など、ゲームを通してずいぶんいろいろな能力が伸びてきたように感じています。


iPadの持つ様々な可能性とは…まず、なんといってもコミュニケーションエイドとしての可能性です。

iPadやiPod touchは、コミュニケーションに何らかの困難を持つ人や彼らを支える人たちにとって、コミュニケーションを助けてくれる、あるいはコミュニケーションの仕方を教えてくれる「コミュニケーションエイド」の役割を担ってくれるのでは、と期待されています。わたしも早くから期待していました。


コミュニケーション用のアプリはいくつか出ていますが、有名なのはVoice4uDrop Talkの2つです。

それぞれ長所も短所もあり、わが家はまずPECSに近そうなDrop Talkをダウンロードして、しばらく私がいじっていました。でも、なんだか操作が難しい。で、このたびVoice4uも買ってみたところ、Drop Talkとはまた違って、Voice4uはインターフェイスの敷居が低いのが特徴だということがわかりました。

ざっと操作した感じ、Voice4uは初心者向け、ドロップトークは上級者向けの印象です。ドロップの方が発展の可能性は感じますが、ボタン1つで事が済ませられたり、まずは遊びから導入しやすいのはVoice4uVoice4uに物足りなくなったらドロップでしょうか。

2つのアプリを、STの先生と効率よく導入すると、トムに負担なく、かつ能力ギリギリのところで環境設定できるのではないかと感じます。


Voice4uはまず、触ってわかりやすい。直感的に使えるようになるため、構造化の点でも現時点ではVoice4uの方が優れています。
(*今後、各アプリがバージョンアップする可能性もありますから、そのつど各自で見極めてください。特にDrop Talkはいかようにもフィットしていく可能性を感じています)

ただVoice4uは、絵を並べて組み合わせることができず、画像と言葉が一対一対応なので、名詞と動詞を自由に組み合わせるようなPECS的な使い方はできません(Drop Talkは、9×6=54ピース内であればそれができる)。発信したい内容が文章になりつつあるトムには、1つの絵に長い文を当て書きするかたちでアレンジさせてみるのがいいように思いました。

が、一方で、PECSでひたすら「〜ください」を覚えてしまったために、「動詞+ください」的な(行くをください、遊んでをください、お風呂をください…)型にはまった変なクセがついてしまってなかなかそこから抜け出せなかったトムには、当て書きとその都度じぶんで動詞を選ぶのと、どちらを優先させると本人に混乱がないのか、正直よくわからないところではあります。


こんな風に、言葉の習得方法が独特な子を相手にコミュニケーションを教えようとする場合には、どんなに画期的な道具が現れたとしても、ちょっとしたことで親が立ち止まってしまうことが少なくありません。

いずれにせよ、闇雲に与えてコミュニケーション自体のハードルをあげるよりも、きちんとアセスメントをしながら、ST的な課題/ST的に見た場合にトムに負担なくできるやりとり/トムが伝えたい内容をバランスよく混ぜ、ツールやグッズをトムが使って心地よいものに仕立てていくのが、大切かと。

比較的手軽に入手できるツールではありますが、コミュニケーションとは何かを親もある程度勉強し、そのあたりの設定を専門家の先生と一緒に考えていくのが、使いこなしていくコツかなと考えています。

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